尼崎の創業支援税理士が教える!「起業家が押さえておくべき、価格の説明方法」2016.10.25
こんにちは、創業支援税理士の香川晋平です。 今回からは、しばらく売上アップ策について解説していきます。 以前の記事で、売上の方程式について解説し、4つの要素を意識する必要がある旨を説明しました。
このうちの1つの要素が、「商品単価をあげる」ことですが、 これを実現するために重要なのが、 「この価格(代金)は、何の代わりなのか」 という説明です。 |
この説明ができるかどうかによって、商品価格が変動しているのが現実なのです。
よくある価格の説明方法としては、以下のようなものがあります。
①コスト比較法
「ウチはこれを作るのに(仕入れるのに)、○○円のコストがかかっています。
だから、この価格で売らせてもらわないと、赤字になってしまいます」といった説明。
②ライバル比較法
「ライバルのA社の価格は○○万円です。
品質はウチとほぼ同じですけど、ウチの方が〇万円も安いので、これはお買い得です」といった説明。
③価値比較法
「ウチの商品を使って頂いたら、これだけの価値が得られます。
これだけの価値を得るのに、お支払いただくのはたった○○万円です。」といった説明。
商品単価をあげるためには、価格の説明は③の価値比較法を目指すべきです。
以前に私どもの顧問先が、あるシステムの導入を検討していた時の話ですが、3社から見積書を取って検討したところ、その際のシステム会社の説明が見事に分かれていたそうです。
A社 50万円
「このシステムを構築するのに20日はかかります。
開発チームの1日当たりの人件費が2~3万円として計算すると、この金額が限界です。」
B社 70万円
「C社に頼んだら同じようなシステム構築に100万円はするでしょう。
ウチの開発チームのスキルはC社の開発部隊とほとんど変わりません。
けど、ウチの方が30万円も安いです。」
C社 100万円
「他社に見積を取っていただいたら、ウチより安いところはたくさんあると思います。
実際、出来上がるシステムの品質自体はどこも大差がないでしょう。
しかし、システムの導入で重要視して頂きたいのは、システムを構築することではなく、構築した後の運用面です。
ウチはシステム構築後の運用のフォローに実績があり、これまでの実績から判断すると、御社くらいの規模であれば、年間で100~200万円のコスト削減効果が期待できます。
1年目でウチのシステム開発費は十分に回収できますから、2年目以降は、そのまま利益アップになります。」
結局、この顧問先は最も高い見積金額を提示したC社を選ばれました。
担当者にC社を選んだ理由を聞くと、C社のシステムを導入することで、得られる価値(利益)が高く、その価値に比べて、この価格は安いと感じたからだそうです。
その商品から得られるメリットを大きく見せることができれば、「商品単価」は必然的に上がるようですね。
ぜひ、起業家は価格の説明の際に、「価値比較法」を意識して下さいね。
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