<説明できますか?>事業計画書と創業計画書の違いについてお教えします! 2022.4.5
こんにちは、(元メガバンク出身)創業融資専門家の宮谷祐史です。
似たような言葉である「事業計画書」と「創業計画書」。 何が違うの?と疑問に思われた方もいらっしゃいますよね。 そこで今回は「事業計画書」と「創業計画書」の違いについて解説させていただきます。 本記事を見ることで、2つの計画書の違いを分かることができます。
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事業計画書と創業計画書は本質的には同じ
事業計画書と創業計画書は本質的な内容は変わりません。
会社をどのような計画で経営していくかを外部に対して説明していくための資料となります。
しかしながら、書き方や着目すべきポイントは異なります。
同じような内容で計画を策定すると思わぬ失敗になることも。
そこで次の章では事業計画書と創業計画書の着目すべき3つの違いについて解説していきます。
創業計画書は「創業時」に策定。事業計画書は「創業後」に策定
創業計画書は原則創業前または創業後1~2年程度で策定する計画書です。
事業を本格的に始める前に、どのような方針や数字で会社を運営していきたいかを明確にするための計画書です。
一方で、事業計画書は事業開始して、実績が出てきたときに策定する計画書です。
一般的には新たな資金調達の必要性が出た時に、外部に対して事業が成長する見込みがあることを説明する資料として利用されます。
創業計画書は「経歴」が重要。事業計画書は「実績」が重要
創業計画書で重要視されるのは経歴です。
創業者がどのような仕事をしてきたのか、自己資金はいくら貯めてきたのか、どのような目的をもって創業するのかなど過去の経歴を中心にアピールする必要があります。
一方で、事業計画書で重要視されるのは「実績」です。
過去どのくらいの売上や利益を上げてきたか、過去の実績を元に資金調達をするとどのような結果になりそうかなど過去の実績を元にアピールする必要があります。
事業計画書でも経歴が重視されないという訳ではありませんが、実績の方がはるかに重要視されます。
計画書を策定するときは、創業計画書は「経歴」、事業計画書は「実績」を重要視し、アピールしていきましょう。
創業計画書は「公庫」に提出。事業計画書は「金融機関」に提出
創業計画書は一般的には公庫に提出する資料となります。
公庫は政府系の金融機関のため、創業時の融資を積極的に支援する方針をとっています。
そのため、創業時の融資ではまずは公庫を利用するという方が非常に多く、創業時の融資のときに説明する書類が創業計画書です。
一方で事業計画書は主に民間の金融機関に提出する資料です。
民間の金融機関は基本的には創業時の融資に対して、あまり積極的な対応はしません。
貸し倒れの危険性を下げるため、ある程度実績のある事業者に貸したいという方針のためです。
そのため、創業後に一定の実績を積んだうえで、資金調達をするときに金融機関に提出する資料が事業計画書となります。
また、公庫の場合でも実績を積んだうえで資金調達を行う場合は創業計画書ではなく、事業計画書を提出する必要があります。
まとめ
ポイントをまとめると下記の通りです。
・創業計画書は「創業時」に策定、「経歴」が重要で「公庫」に提出する資料
・事業計画書は「創業後」に策定、「実績」が重要で「金融機関」に提出する資料
・いずれの計画書も本質的に内容は同じだが、着目すべきポイントは異なる
似たような言葉ではありますが、着目すべきポイントは異なります。
本記事を参考にして、創業計画書と事業計画書の違いを把握し、使い分けをしましょう。
いかがでしたか。
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