(元メガバンク出身)創業融資専門家が教える!「【詳しく教えて!】「信用保証協会のメリット・デメリットは?」そのご質問、お答えいたします!」

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(元メガバンク出身)創業融資専門家が教える!【詳しく教えて!】
「信用保証協会のメリット・デメリットは?」そのご質問、お答えいたします!
2020.07.14

こんにちは、(元メガバンク出身)創業融資専門家の宮谷祐史です。

 

「民間金融機関において実質無利子・無担保融資を開始します」

 

これは経済産業省のニュースリリースです。

5月に入り、報道でも取上げられている「実質無利子、保証料ゼロ」で借りられる融資のことを指しています。

これは政府によるコロナウイルス緊急経済対策の一環で、資金繰り対策として当初は、日本政策金融公庫の公的融資制度が先行していたのですが、長引く感染拡大より、民間の金融機関でも「実質無利子」で借りられるようにしたものです。

 

具体的には信用保証協会の保証付き融資(いわゆる「マル保融資」)で、かつ都道府県の制度融資です。

(事業者が一旦支払った利息や信用保証料を、国→県という流れで事業者に補填される形式などから「実質」となっており、銀行が金利0%で融資するものではありません。

取扱方法は各都道府県に確認が必要です)

 

そこで、今回はこのように話題にも上っている信用保証協会融資について、メリット、デメリットを説明します

宮谷祐史

 

 

 

信用保証協会のメリット、デメリット

メリット

 ①「借りやすい」

 ②「返せなくなったときのワンクッションがある」

デメリット

 ①「融資までに時間がかかる」

 ②「費用がかかる」

 

さて、これらの説明をする前に、そもそも信用保証協会について、カンタンに説明しておきます。

 

保証協会保証付き融資(マル保融資)とは?

事業資金融資は「プロパー融資」と「保証協会保証付き融資」の2種類があります。

プロパー融資とは、銀行が保証人や担保をとって融資するもので「直接融資」などとも呼ばれます。保証協会保証が付かない分リスクが高まるので、審査は厳しくなります。

 

つぎに保証協会保証付き融資ですが、主に信用保証協会の保証付き融資(通称マル保融資)が一般的です。

 

メリット1.借りやすい

事業資金を借りるときは、一般的に保証人が必要です。

しかしながら、返済できなくなったら、保証人はその借入を代わりに返済しなくてはいけません。ですから、誰だって保証人にはなりたくありません。また保証人を見つけても、その人を銀行が認めてくれるとも限りません。このように保証人を探すのも、実はけっこう大変です。

 

そこで、信用度がまだ十分でない中小企業などでは、信用保証協会が融資保証をする、

つまり信用保証協会が保証人になってくれるのです。

 

公的機関が保証人なので貸倒れのリスクは低くなり、結果的に信用保証協会融資なら借りやすくなります。

 

メリット2.返せなくなったときのワンクッションがある

プロパー融資なら、債務者が返済できなければ保証人が全額返済の義務を負います。

また、不動産など担保にしてあればこれを強制的に売却(競売)して回収にあてます。

いずれにしても、全財産を失い、土地も手放す事態になることが多いです。

 

ところが、信用保証協会融資では「代位弁済」(債務者が返済できなくなると、信用保証協会が融資を全額立替えて、銀行融資を返済する)という仕組みがあります。

代位弁済では、立替えといっても、もちろん借金がチャラになるわけではありません。そのあとは信用保証協会に対して返済をしていくことになります。

しかし、その返済も実際には返済可能な範囲にしてもらえるなど、公的機関としてやさしく対応してもらえる傾向があります。担保の不動産も、すぐ取り上げられることも少ないので、こうした「ワンクッション」は事業者にとって大きなメリットです。

 

 

デメリット1.融資までに時間がかかる

そもそも銀行の融資審査自体時間がかかるものです。通常でも最短で1~2週間、長ければ1ヶ月以上時間がかかる場合もあります。

保証協会保証付き融資では、信用保証協会でも審査が必要になり、さらに時間が必要となります。

例えば今回のコロナウイルス「実質無利子」融資では、制度融資として市役所などで必要な書類(認定申請書)を事前にもらい、信用保証協会の審査を経て、銀行の融資審査というプロセスになります。感染拡大で申込みが殺到し、市役所窓口では受付の事前予約が1ヶ月後とニュースになったように、とにかく時間がかかる状況になっています。

(注 政府の指示により、銀行に申込みすれば市役所への申請~信用保証協会への審査依頼も金融機関が代行することになっていますが、それでも時間がかかる状況です)

 

デメリット2.費用がかかる

保証協会保証付き融資では、保証料(正確には「信用保証料」)という費用がかかります。

カンタンにいうと、「保証協会さんに、融資の保証人になってもらう代金」といったところです。タダでは保証人になってくれない、ということですね。

例えば1,200万円を2年分割返済で借りた場合の保証料は16万円程度になります。

保証料は融資金額や保証料率(融資制度や企業により料率%が違う)、借入年数などで変わってきますので、必ず確認してください。

なお、コロナウイルス融資では「実質保証料ゼロ」となっていますが、金利同様に一旦保証料を支払ったあと、請求して補填される場合では、やはり保証料の分だけ一時的に費用がかかるので注意が必要です。

 

まとめ

時間と費用面でのデメリットはありますが、やはり融資の受けやすさ、返せなくなったときのことを考えれば、保証協会保証付き融資はメリットのほうが勝ると思います。

ぜひ参考にしてください。

 

 

いかがでしたか。

 

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