尼崎の創業支援税理士が教える!「ジョイント・ベンチャーを成功させる方法」 2018.01.16
こんにちは、創業支援税理士の香川晋平です。 どの起業家も、事業をスタートさせるとできるだけ早く売上をあげたいと考えるものです。 しかし、起業当初は資金に余裕がないため、思い切って広告を出したり、優秀な営業マンを雇ったりできないですよね。 そんな中、少ない予算で売上アップの期待が持てる手法があります。 それは、ジョイント・ベンチャーと呼ばれる手法です。 |
これは、他社の持っている経営資源を利用したり、自社の経営資源を他社に利用させたりすることで、当事者である企業双方の発展を狙う戦略的提携のことを言います。
ひと口に「経営資源」といっても、有形、無形の資源があり、不動産、顧客リスト、販路、ブランド、情報発信ツールなどさまざまあります。
その中で、一般的に多いのは、お互いの見込客を紹介し合うといったものです。
JCBやVISAのクレジットカードをお持ちの方なら、毎月届く請求書を思い出してください。
JCBやVISAとは関係のない、他社の製品やサービスの案内が中にたくさん入っています。
あれが、ジョイント・ベンチャーの実例です。
ジョイント・ベンチャーの候補先の条件としては、まず、あなたのターゲット顧客と強い関係性を持っていること、しかも、販売している商品、サービスが、あなたのビジネスと競合していないこと。
この条件に合致する候補先が見つかったら、先方に連絡をとって、あなたの商品・サービスの案内資料と、品質を証明する書類などを提出したうえで、その会社の顧客に、あなたの商品・サービスを案内してもらうように依頼する、という流れです。
しかし、候補先が見つかり、そこに商品案内の依頼をしたとしても、すぐに提携してくれるということは、まずありません。
あなたと旧知の間柄であったりすれば話は別ですが、そうでなければ「お願い」だけでは不十分です。
ビジネスである以上、相手にとって何らかのメリットがなければ、動いてくれないからです。
ジョイント・ベンチャーを成功させるポイントは、次の2つでしょう。
- ①基本的な条件を定めたうえで早期に契約を結ぶ
「見込客を紹介してもらい、無事に成約したら、売上の〇○%をお支払いする」といった紹介手数料の基本的なルールを設け、その条件を盛り込んだ提携契約書を結びます。
あらかじめ雛形を用意しておき、提携のお願いと同時に契約書の締結までお願いするのが望ましいです。
- ②できるだけ相手の負担をなくす
たとえ紹介手数料をもらえるメリットがあっても、相手の手間を取らせてしまうと、割に合わないと思われて見込客を紹介してもらえません。
相手にコストを負担させないのはもちろんですが、商品案内の手間をとらせないように、使いやすいツールを提供します。
ジョイント・ベンチャーで成功している某社長は、候補先に提携をお願いする際に、自社と提携することによって相手先にどれくらいの利益が見込めるかをエクセルでシミュレーションを行い、次のように説明をするそうです。
「私の予想が正しければ、御社の顧客層ですと○○%の購入率が期待できます。
そうすると、現在の顧客数にご案内いただければ、これから1年で□百万円ほどの手数料がお支払できるでしょう。
御社の顧客数が○○%の伸びで増えていき、案内を継続して頂ければ、顧客の認知度も上がり、購入率も約○○%まで上がることが期待できます。
ですから、少なく見積もっても、毎年△百万円以上は手数料をお支払できるはずです」
提携先に対して、あなたの提案から最大限の利益が得られるという期待を植えつけるためには、数字によるシミュレーションが効果的なのです。
これは、何もジョイント・ベンチャーに限らず、ビジネスのあらゆる場面で必要なスキルなので、ぜひ押さえておいてくださいね。
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