尼崎の創業支援税理士が教える!「従業員には「1秒1円」を意識させよう!」 2019.02.05
こんにちは、創業支援税理士の香川晋平です。 前回は、採用コストについて考えてみました。 「残業代5万円は、いくらの売上に相当するか?」の記事はこちら
今回はまた違った観点から、従業員に意識させるべき「時間コスト」の話をさせて頂きます。 あくまで目安ですが、私は若手社員には、「1秒1円」を意識して仕事に取り組もう!という話をします。 |
「1秒1円」は、1分で60円、1時間で3600円、1日(8時間)で2万8800円、1ヶ月(20日)で57万6000円となります。
「そんなに高い給料はもらっていない」という声が聞こえてきそうですが、会社は1人を採用すると、その人の給料だけでなく、多くのコストを負担しなければなりません。
「経営の神様」と呼ばれる松下幸之助氏は、著書「社員心得帖」(PHP文庫、2001年)で次のような従業員給与論を示されています。
「まあ常識的には(給料が)十万円の人であれば少なくとも三十万円の働きをしなくてはならないだろうし、願わくば百万円やってほしい」
この記述の引用からか、多くの経営者が「給与の3倍の働き」を求めています。
1ヶ月(20日)57万円6000円 ÷ 3倍 =19万2000円となり、
月に20万円程度の給与をもらっている人から、「1秒1円」を意識すべきとなります。
さて、時間コストが「1秒1円」かかっているとなると、自分の動作からムダを省き、1つの作業に係る時間を短縮する必要があります。
ムダを省いてスピーディーにしたところで、1つの作業あたりでみれば、ほんの数秒の違いかも知れません。
時間コストで見れば、1作業あたり、たった数円の差です。
しかし、決まりきった作業(ルーティン・ワーク)でたくさんの量をこなす必要がある人は、この数秒の差で「デキる人」「デキない人」に分かれてしまいます。
身近な事例としては、スーパーのレジ打ち店員(チェッカー)が参考になるのではないでしょうか。
よく観察してみると、ベテランチェッカーには動きにムダがないのがよくわかります。
まず、手前の未精算カゴをさっと見て、重い商品のバーコードを通した後に、それを精算済みカゴの適切な場所に置きます。
次に未精算カゴの上にある商品から順番にスキャンしていきますが、その際、右手で商品を持ち、バーコードをスキャンしやすくする準備をしています。
スキャンが終わったら、左手で商品を精算済みカゴに置きますが、この時、右手ではすでに次にスキャンする商品を持っています。
しかも、この作業をただ黙々とやっているのではく、作業中、笑顔の接客を心がけ、お客さんからの質問にも臨機応変な対応をしています。
まさに一流職人の域です。
従業員は与えられた仕事を見て、どの順番でこなそうかと見通しを立てているでしょうか?
右手と左手の両方を活かせているでしょうか?
その仕事に必要な道具を、手を伸ばせば届くところにおいているでしょうか?
そして、その作業中も、スピードだけを意識して黙々と自分の世界に浸るのではなく、周囲の状況に合わせた臨機応変な対応ができているでしょうか?
ぜひ、身近なところにいる一流職人の技なども参考にさせて、従業員に動作のムダを減らす意識をさせてみてくださいね。
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