尼崎の創業支援税理士が教える!
「『売れる理由』の説明がうまい人、『売れない理由』の説明がうまい人」 2018.03.27
こんにちは、創業支援税理士の香川晋平です。 ずいぶん前の話になりますが、それまでのガラケーからスマホに変更しようかと、悩んでいた時のことです。 私は携帯ショップに入って番号札をとり、順番を待っていました。 店の中には、3人の店員がいて、そのうちの1人はお客さんにいろいろ説明しているものの、あまり話がかみ合っていないようで、結局、そのお客さんは、「しばらく考えて、また来ます」と言って立ち去りました。 |
次は私の順番です。
意外に早くまわってきたと思い、その店員の前に行きました。
「すいません、スマホに変更しようか、どうか悩んでいるんですけど。」
そう切り出すと、その店員は、いきなり「16GBにします?それとも32GBにします?今なら16GBがキャンペーン中です♪」と返してきました。
私は当時、スマホのメリットがよくわからなかったので、「初歩的で申し訳ないんですけど、スマホに替えるとどんなメリットがあるの?」と聞きました。
すると、店員は、「アプリが豊富です」と。
私が、「どんなアプリがあるの?」と聞くと、少し面倒くさそうに「ゲームがたくさんあります。」と。
私はゲームを全くしないので、自分に何のメリットがあるのかさっぱりわからなかったのですが、店員の面倒くさそうな表情に、それ以上は聞くのをやめました。
次に店員から実施中だというキャンペーンの内容、料金体系について説明がありました。
私が「今よりも支払金額が高くなるんですね」と言うと、店員は、こう答えました。
「それで見合わせる方も多いです」と。
そして、「もしスマホに変えると、現在の電話帳データの移行はしてもらえるの?」と私が聞くと、店員は「いや、それはご自身でやってもらうことになります。」という返事。
私が「それは、ちょっと面倒くさいね」と言うと、店員はこう答えました。
「それで見合わせる方も多いです」と。
結局、私は5分前のお客さんと同様、「しばらく考えて、また来ます」と言って立ち去りました。
この店員からは、私にとっての商品メリットは何一つ教えてもらえませんでした。
その代わりに、スマホが売れない理由をご丁寧にいくつも教えてもらいました。
それから数ヵ月たち、やはりスマホに変えようかと思い、もう1度その店に行きました。
幸運なことに(?)前回の店員が接客中で、違う店員が対応してくれました。
その店員は、私が現在の携帯でどんなアプリを活用しているか、ノートPCを持ち歩いているか、それはどんな場面で使うことが多いのか、などを聞きだしていきました。
そして、ビジネスで使えそうなアプリをいくつか紹介し、そのアプリがどんな時に便利なのか? そのアプリを使うと、どんな問題が解決できるのかを説明していきます。
私が全くやらないゲームアプリの話には一切触れず。
そして、「ノートPCを持ち歩かなくていい、ということでスマホに替えられる方が多いです。おそらくお客様なら、ノートPCを持ち歩く回数が、4分の1に減るんじゃないでしょうか?」と。
この一言で私の携帯はスマホに替わりました。
料金が高くなるのも、自分で電話帳データを移行する面倒さも、得られるメリットを考えれば、全く問題にならないとわかったからです。
私がスマホの購入で経験したように、同じ商品を扱っているのに、たくさん売る黒字営業マンと、全く売れない赤字営業マンがいます。
黒字営業マンにその秘訣を聞くと、「ウチの商品が良いから」といい、一方、赤字営業マンにその原因を聞くと、「ウチの商品が良くないから」といいます。
問題は商品力ではありません。商品の説明の仕方なのです。
では、この2人の違いはどこにあるのでしょうか?
それはお客様を観察するポイントです。
売上を伸ばせない赤字営業マンは、商品を買わなかった人が、なぜ買わなかったのかを常に意識し、確実に結果を出す黒字営業マンは、商品を買った人が、商品の何を喜んで買ったのかを常に意識しています。
お客様が知りたいのは、「それで、私には一体何のメリットがあるのか?」ということですよね。
あなたの商品・サービスは、お客様にどんなメリットがあるのか、ここを常に意識して事業に取り組んで下さいね。
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