個人事業主が法人成するタイミングは?

尼崎・西宮会社設立・法人化サポート

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個人事業主が法人成するタイミングは? 2026.1.20

こんにちは、税理士の定本です。

「法人成りする」とよく耳にしますが、実際にそれはどのようなことを指すのでしょうか?

 

意外に知られていないこともありますので、今回は法人成り(ほうじんなり)について解説します。

 

法人成りする意味やそのタイミング、誰にとって必要なものなのかなどを説明していく中で、個人事業主の事業運営に法人成りが必要なものなのか、ご理解いただけるはずです。

 

そもそも法人成りとはどのようなものか?

「法人成り」とは、個人事業主として事業している人が、法人(合同会社や株式会社)を設立して、それまで行っていた事業を法人が引き継ぐことを指します。

 

個人事業主として飲食店を経営していた人が、その事業を「合同会社○○」を立ち上げてそこに移管するようなケースです。お客さんからすると個人事業主なのか法人成りして会社になっているのかは一見するとわかりませんが、事業を営む人にとっては個人事業主、法人では大きな違いがあります。

 

●法人成りと最初から会社設立は違う!

法人成りは、開業時に最初から会社(株式会社、合同会社)設立するケースは異なります。

新会社設立による開業は、事業の引き継ぎを行わないので、最初から法人であり、法人に「成る」ことはありません。

同じように思えますが、法人成りは個人事業主として営業していることが前提になります。

 

●法人成りした場合資産や負債の名義が変わる

個人事業主からの法人成りの場合、個人事業主時代の資産や負債、取引関係などを設立した新会社、新法人に引き継ぎます。

飲食店の例でいえば、個人事業主時代の仕入れ先を継続します。店名もそのままの場合もあるでしょう。運営だけ個人事業主から法人に変わります。

 

個人事業主が所有していた事業用の現預金だけではなく、売掛金などの金銭債権、流動資産、建物、機械装置、什器備品、車両運搬具などの固定資産なども個人事業主から新法人に移行します。

個人事業主としてお店の事業資金400万円借りていた場合は、それが法人名義になります。
法人名義になるので、返済できず不良債権化してしまっても、限定された責任になります。

個人事業主の場合、借金を返せない場合、自分の家を売ってでも返済しなければなりませんが、法人成りしていれば個人の財産まで取られるケースは少なくなります。

 

個人事業主が法人成りするタイミング

個人事業主が法人成りするのは、税金による問題が大きいです。個人事業主は所得税を払いますが、法人は法人税を払います。売上が一定以上になると、個人事業主のままよりも法人成りして会社設立した方が納税額は安くなります。

 

個人事業主と法人成りした後の会社では納める税金が異なります。個人事業主は所得税、法人成りした後の会社は法人税です。

 

これらの税金は課税所得(売上-経費-各種控除)によって異なります。以下の表を見てください。

 

 

個人事業主
所得税

会社
法人税

課税される所得金額

税率

1,000円 から 1,949,000円まで

5%

一律23.2%
一部中小企業法人は課税所得800万円まで15%、超えた部分は23.2%

1,950,000円 から 3,299,000円まで

10%

3,300,000円 から 6,949,000円まで

20%

6,950,000円 から 8,999,000円まで

23%

9,000,000円 から 17,999,000円まで

33%

18,000,000円 から 39,999,000円まで

40%

40,000,000円 以上

45%

 

所得税は課税所得が増えるにつれて税率が上がる累進課税制度を採用しています。一方、法人税は一律の税率です。

 

課税所得が少ない場合、所得税の方が少ないのですが、所得が上がると法人の方が税率は低くなります。ここが法人成りのタイミングです。

 

何億円も稼いでいる芸能人が自分の会社を設立するのは、個人事業主のままでは45%を所得税として持っていかれるからです。ちなみに住民税が約10%ですから、稼いだお金の半分以上持っていかれる計算になります(実際は経費を控除できますが、そのほか、事業税や保険、年金なども支払います)。

 

課税所得900万円を超えてくると法人税の方が低くなります。つまり、課税所得が900万円以上の個人事業主は法人成りして会社にした方が納税額は安くなり(所得税>法人税)、節税になります。

 

圧倒的に稼ぐ個人は何らかの会社を設立し、会社から役員報酬をもらう形にした方が節税になります。

 

所得税率40%以上の課税所得がある個人事業主が、そのまま法人成りせず個人事業主のままでいるメリットはまずないと言えます。

 

課税所得800万円~900万円になったあたりが法人成りして会社設立する最良のタイミングになります。

 

法人成りにはメリットとデメリットがあるのでしっかり考えて会社設立しよう!

 

まとめですが、法人成りは一定規模の売上がある個人事業主にとっては納税額が減るメリットがあります。

 

しかし、すべての個人事業主が法人成りする必要はなく、個人事業主のままでも問題がない方々もいます。以下が個人事業主、法人成り(会社設立)それぞれのメリットとデメリットになります。

 

法人成り(途中で会社設立)

個人事業主

メリット

社会的信用が比較的ある

簡単に開業できる

経費の範囲が広い

開業費用が掛からない

融資を受けやすい(信用があるから)

年間赤字の場合所得税ゼロ

赤字繰り越しが10年できる

廃業手続きもすぐにできる

課税所得によっては個人事業主よりも税率が下がり節税になる(23.2%固定)

 

デメリット

設立までの手間、コストがかかる

社会的信用が比較的少ない(業種による)

株式会社の設立費用は202,000円

合同会社の設立費用は60,000円

節税のメリットが少ない、経費で落とせる範囲が狭い

赤字でも法人住民税(均等割7万円)がかかる

節税手法が少ない

 

赤字繰り越しが3年までしかできない

 

法人より融資を受けにくい

 

累進課税で最高税率は法人の約2倍(所得税45%)

 

両者を比較しながら、法人成りする場合、そのタイミングを見極めてください。

 

いかがでしたか。

弊社では「融資申込時のアドバイス」を行っております。
そのほか「金融機関への紹介」「法人設立サポート」「経理代行サービス」にも力を入れております。

また弊社K&P税理士法人は認定支援機関に認定されておりますので、安定したサポートを提供させて頂きます。

 

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