タンス預金は自己資金になる??ズバリお答えします! 2025.2.28
こんにちは、税理士の定本です。
創業資金を金融機関から調達する際には、金融機関が審査項目のひとつとして自己資金の有無を確認します。通常、自己資金がない場合あるいは少ない場合、審査が厳しくなります。
では、自己資金であればどんな資金でも問題ないのでしょうか。本記事では、タンス預金について考えます。
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創業融資で自己資金が重要な理由
創業融資における自己資金は、金融機関が審査時に重視する重要な要素のひとつとされています。
その理由は以下の通りです。
- ・事業に対する信用度が高まる
- ・返済財源の一部となる
- ・事業計画の信頼性を高める
自己資金は、経営者が自ら積み上げた資金であり、事業に対する信用度が高まります。
金融機関は、自己資金を準備していることで、経営者の事業に対する真剣さや責任感を評価します。
一方で、自己資金が少ない場合には、事業が失敗した際のリスクに対する意識や備えが十分でないのではないかと疑われる恐れがあるため、注意が必要です。
自己資金の割合が高いほど、融資に依存しすぎない経営が可能です。金融機関は、自己資金は返済財源の一部とみなすため、返済能力が高いと評価されます。
十分な自己資金を準備していると、事業計画がより現実的で実行可能なものと考えられます。
自己資金の準備を着実におこなっていることで、金融機関は計画的に準備を進めてきたと考え、審査が有利に働くでしょう。
タンス預金は自己資金として認められるのか
タンス預金は、銀行口座に預け入れずに自宅で保管している現金です。タンス預金を自己資金として活用できるのでしょうか。
残念ながら、タンス預金は、自己資金として認められにくいお金として判断されます。
なぜなら、タンス預金は、現金の流れが確認できないからです。
自己資金として認められるためには、「出所が明らかである」「借入金でない」点があります。
タンス預金は、原資が何であるのかがはっきりしないため、金融機関は自己資金として認められる可能性は低いといえるでしょう。
タンス預金がある場合の対処法
タンス預金がある場合の対処法として、創業融資の申請を一時的に見送る選択肢があります。
自己資金にあてるのではなく、タンス預金を事業資金として活用し、事業実績を積み上げ、その後に創業融資を申し込む方法がおすすめです。
あるいは、生活費としてタンス預金を使うことも対処法として考えられます。
タンス預金を生活費に充当することで、出所が明確な資金が増え、その資金を自己資金として活用することが可能になります。
その他自己資金と認められないお金
タンス預金以外に、自己資金として認められないものとして以下のものがあります。
- ・証拠のない贈与金
- ・他人名義の預金
- ・不自然な資金移動をされた資金
上記の資金は、出所が明らかでなかったり、経営者自身の資金としてみなされなかったりします。
金融機関は、これらの資金を自己資金と認めないことが多いので注意しましょう。
まとめ
創業融資を申し込む場合、自己資金の有無は重要です。自己資金の準備は、経営者の考えを表すだけでなく、返済能力の一部としてみなされたり、事業計画の信頼性を高めたりします。
自己資金はお金の出所が明確であることが必要な資金であるため、タンス預金は、自己資金として認められないのが一般的です。
もし、タンス預金がある場合、創業資金の融資の申し込みはいったん見送り、事業資金や生活費にあてることをおすすめします。
出所の明らかな資金を自己資金として活用し、融資の申し込みをおこなうのが賢明といえるでしょう。
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