<意外と知らない>金融機関からの借入を返済できないときの対処法 2024.7.9
こんにちは、(元メガバンク出身)創業融資専門家の宮谷祐史です。
創業して金融機関から融資を受けたものの、事業が計画通りに進まず、返済できなくなった場合、どうしたらいいのかわからない事業者もいるのではないでしょうか。 ここでは、金融機関からの借入が返済できない場合、事業者はどうなるのか、返済できなくなった場合の対処法について紹介します。 |
金融機関からの借入を返済できないとどうなるのか?
事業者が、金融機関からの借入を返済できなくなると、金融機関はどのようなアクションを取るのでしょうか。通常、金融機関は以下の順序で貸出金の回収を図ります。
1. 支払いの督促
2. 期限の利益の損失一括返済請求
3. 代位弁済や差し押さえ
支払い期日に返済金が入金されていない場合、金融機関は電話をかけたり、督促状を送付したりして、支払いを督促します。入金されると督促は止みます。事業者は、元金・利息以外に遅延損害金を支払う必要があるので注意が必要です。
遅延損害金が返済金額に上乗せされて引き落とされるため、毎回返済する金額より増えますので注意しましょう。
支払いの督促を行っているにもかかわらず、支払い期日に入金がない場合、金融機関は一括請求を行います。返済金の延滞が、貸出実行時に交わしている取引約定書に記されている「期限の利益の損失」事由に該当するためです。
金融機関はその旨を、内容証明郵便にて送付するのが一般的です。
それでも入金がない場合、金融機関は、代位弁済や差し押さえを行って貸出金の回収を図ります。返済のない事業者は、代位弁済や差し押さえ等が執行された旨の情報が、個人信用情報機関に登録され、今後の金融機関の借入が厳しくなります。
返済できない場合の対処法とは?
返済が厳しくなった事業者は、どのように対処すればいいのでしょうか。
以下の2つの対象法があります。
● 借換や追加融資
● リスケジュール(リスケ)
借換や追加融資を行うことで、返済期間を長期にして毎月の返済金額を減らすことが可能です。しかし、追加融資や借換を行う場合、新たに金融機関の審査を受けなければなりません。そもそも毎月の返済金額の支払いが厳しい経営状況の悪い事業者に、金融機関は簡単に融資を行いません。
現実的な対処法は「リスケジュール(リスケ)」です。リスケジュールとは、現在借入中の返済条件を見直してもらうことで、資金繰りの見直しを図ります。
金融機関がリスケに応じないのでは?と考える事業者もいるかもしれません。
金融庁は、金融機関に対して、貸付条件の変更等に努めるべきである旨のコメントをしています。
条件変更の申し出に対して、金融機関のほとんどが応じているので、焦らず悩まずに取引金融機関に相談しましょう。
まとめ
経営状況が思わしくなく、予定通りに借入金の返済ができないケースがあるかもしれません。予定通りの返済が難しい場合、取引金融機関に相談するようにしましょう。
延滞したまま放置してはいけません。勇気をもって金融機関に相談することが重要です。
いかがでしたか。
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