赤字でも融資を受けられるってホント?融資を受けるためのポイントを解説します!
こんにちは、(元メガバンク出身)創業融資専門家の宮谷祐史です。
金融機関で融資を受ける条件として、赤字でないことと考えている経営者の方もいると思います。これは、半分正しく半分間違っています。実は、赤字であっても融資を受けることが可能です。 今回は、融資が受けられる赤字の種類や、赤字であっても融資を受けられるポイントを紹介します。 |
赤字決算とは
赤字決算とは、会社の収入より支出の方が大きい状態で決算書上、利益がマイナス表示になっています。一般的に、金融機関は赤字決算の会社に融資を行うことについて、慎重になります。なぜなら、利益を返済財源として考えているからです。
会社は、赤字決算となれば、金融機関から融資がおりなくなり、資金繰りに支障をきたす場合があります。場合によっては倒産するかもしれません。
金融機関が融資したがらない赤字とは
金融機関は赤字決算の会社の中でも、特に以下のような状況の赤字会社には融資をしたがらないので注意しましょう。
- ・毎期赤字が続いている
毎期赤字が続いている会社には、金融機関は融資をしようと考えません。業績もさることながら、返済財源に不安を感じるからです。金融機関は通常、融資に際しての返済財源として、減価償却費と利益の合算を考えます。返済財源のひとつである利益が毎期赤字であれば、返済財源を見出すのが厳しいでしょう。
- ・債務超過
債務超過とは、会社の全資産を現金化しても負債が解消できない状態です。会社の存続そのものが危ぶまれる状態なので、金融機関はよほどの理由がない限り融資を行わないのが一般的です。
金融機関が融資を考える赤字決算
一方で、たとえ赤字であっても、以下に述べる赤字に関しては例外として考えられます。
- ・一過性の赤字
一過性の赤字とは、設備投資によるものや、災害、固定資産の売却損などにより一時的に赤字を計上することです。通常の売上があれば黒字計上できると金融機関は判断するので、赤字であっても企業は融資を受けられる確率が高いです。
- ・創業赤字
創業赤字とは、初期費用等により費用がかかり、売上でまかないきれずに発生する一時的な赤字です。事業計画書などを作成し、計画通りに事業運営できていれば、赤字であっても金融機関からの融資は受けられる可能性はあります。
赤字決算であっても金融機関から融資を引き出すポイント
- ・黒字化への事業計画
赤字であるからといって、何もしないと金融機関からの資金調達は望めません。具体的に黒字化への事業計画書等を作成して、金融機関にアピールしましょう。売上や費用等、年次ごとの予定を策定することで、金融機関の心象もよくなるでしょう。
- ・資金繰り表の作成
資金繰り表とは、毎月のお金の出入りをまとめた表です。現金の過不足をつかむのに役立ちます。表計算ソフトで簡単に作成できるので、キャッシュフローの把握に便利です。赤字であっても、資金繰り表の作成をしていると、金融機関からの評価は上がることは期待できます。
まとめ
赤字決算には、慢性的な赤字や債務超過のように金融機関が融資をやりたがらない赤字決算や、一過性の赤字や創業赤字といった、融資が見込まれる赤字決算もあります。
また赤字であっても、事業計画書や資金繰り表の作成を行い、会社の将来を可視化することで、赤字会社であっても融資を受けられるかもしれません。
赤字決算であっても、将来についてのビジョンを訴えることで、融資が見込まれる可能性があるので、ぜひ参考にしてください。
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