経営者なら知っていてほしい助成金・補助金・給付金の違いについて 2021.8.31
こんにちは、(元メガバンク出身)創業融資専門家の宮谷祐史です。
国や各自治体は中小企業をより発展させるために、様々な支援を行っています。 支援の一つとして、助成金・補助金・給付金という返済の必要性がない資金援助があります。 似たような制度ですが、実は内容は異なります。 今回は助成金・補助金・給付金の違いについて解説していきます。 経営者なら必ず知っておいてほしい知識ですので、しっかり確認していきましょう。
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「助成金」は労働・研究に対する支援
助成金とは雇用・労働または研究の取り組みを支援するためのお金です。
助成金には「厚生労働省を管轄とした雇用の安定に関する助成金」や「経済産業省を管轄とした研究開発に関する助成金」の2つがあります。
新規雇用や定年延長などの雇用安定に寄与した事業者や革新的な研究開発を続ける事業者に対して支給されるお金です。
代表的な助成金には「雇用調整助成金」「働き方改革推進支援助成金」「業務改善助成金」などがあります。
助成金は要件を満たしていれば、ほぼ支給されるので、難易度は低いです。
そのため、しっかり情報をキャッチして、貰いそびれない様にしましょう。
「補助金」は事業の推進に関する支援
補助金は会社の事業を推進させるための取り組みを支援するためのお金です。
代表的な補助金には「事業再構築補助金」「ものづくり補助金」「IT導入補助金」「小規模事業者持続化補助金」などがあります。
会社を成長させていきたい、新規事業に取り組みたいといったときに利用する制度です。
補助金額は数十万円~数千万円単位まであるため、ボリューム的にも大変魅力的に見えることでしょう。
ただし、補助金について注意点が2つあります。
1つ目は、審査があり、採択されなければもらうことが出来ない点です。
採択率は30%~80%程度と補助金や申請の時期によって大きく異なります。また、申請書はA4用紙5~15ページ程度が必要になるため、労力もかかる上に、もらえないリスクもあるということを理解しましょう。
2つ目は、補助金は費用を使用した実績を元に、支給される点です。
申請が採択された後は、まず自己資金で申請した内容の費用を先行して支払わなければなりません。そのため、資金繰りには注意して、補助金申請を検討しましょう。
また申請が採択される前に、購入をすることは基本的にNGなので、しっかりと計画的に補助金申請を行う必要があります。
「給付金」は幅広い人を対象とした支援
給付金とは要件に当てはまる幅広い人を対象に支給するお金です。
事業主だけではなく、個人にも支給されます。
代表的な給付金には「持続化給付金」「育児休業給付金」「失業手当」などがあります。
助成金や補助金は一般的に会社をよくするための「攻めの資金」として利用されることが多いですが、給付金は事業の維持や生活の維持など「守りの資金」として利用されることが多いです。
こちらも助成金同様、要件を満たしていれば、ほぼ支給される制度なので、情報をキャッチして、申請を忘れないように気を付けましょう。
まとめ
今回は助成金・補助金・給付金の違いについて解説してきました。
ポイントは下記の通りです。
・助成金、給付金は要件を満たせば支給されやすいため、漏れなく申請を!
・補助金は申請の手間や採択難易度は高いものの、金額面では魅力的な制度
いかがでしたか。
助成金・補助金・給付金は、会社を経営する上で必要な知識なので、ぜひしっかりと理解していきましょう。
弊社では「助成金・補助金・給付金」に関する情報提供はもちろんのこと、
「申請代行」や「申請サポート」にも力を入れております。
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