尼崎の創業支援税理士が教える!
「POPには、「自分の言いたいコト」ではなく、「お客様の知りたいコト」を書こう!」 2020.03.31
こんにちは、創業支援税理士の香川晋平です。
ここ最近、営業をテーマにしたコラムを書いていますが、小売店などで店員が積極的にセールスをしてくるケースは、珍しいですよね。 ふらっとお店に入ってくる人は、「これいいな~」と思う商品を、自分で探すことを好む傾向にあります。 売り手側が良かれと思って、口頭で必死に商品説明をすると、買い手側は「押し売りされた」と思って、今後、その店を敬遠してしまうなんてこともありますよね。 |
だから、買い手側から質問されるまで、店員からは営業しないという小売店も多いと思います。
それでは、小売店では営業は不要かと言えば、そんなことはありません。
繁盛店の多くは、お客様に直接営業することはなくても、お店の中にセールストークをちりばめています。
その1つがPOPでしょう。
POPとは、英語の「Point of purchase advertising」の頭文字をとった略語で、購買時点の広告という意味だそうで、繁盛店では、イラストやメッセージなどで買い手側の購買意欲を高めてくれるPOPをよく見かけます。
では、どんなPOPがお客様の購買意欲を高めるのでしょうか?
ある繁盛店の店長が、次のようなことを言っていました。
POPには、自分の「言いたいコト」ではなく、お客さんの「知りたいコト」を書く
私はこの言葉を聞いて、以前に行った2つの居酒屋を思い出しました。
1つめの居酒屋は、知人たちと5名で入った居酒屋です。
全員がとりあえず生ビールを注文したが、飲むペースの速いAさんがすぐに2杯目の注文をしようと、メニューを見ながら、こう言いました。
「へ~、この店、焼酎が多いんだ」
見ると、焼酎メニューだけが別にあり、50種類以上はありそう。
Aさんはその焼酎メニューをしばらく眺めていたが、「よくわからないから、ハイボール」と注文した。
私も2杯目を注文しようと、メニューを取りました。
普段、あまり焼酎は飲まないのですが、そんなに焼酎が多いのかと焼酎メニューを手に取ってみると、
「独特のかめ仕込みで作られた○○」
「創業100年の伝統を守り継いだ××」
「原料に○○米を使用し、黒麹で仕上げた▲▲」
などと、それぞれの焼酎のウンチクが記されています。
私もしばらくそのメニューを眺めていましたが、Aさんと同じように「よくわからないから、ハイボール」と注文しました。
2つ目の居酒屋は、家族旅行の時に入った店です。
私と妻も、まずは生ビールを注文し、子どもが好きな揚げ物系を中心に、料理をいくつか注文しました。
私が2杯目を注文しようとメニューを取ると、この店も焼酎の品揃えが自慢のようでした。
1つ目の店ほどではないですが、15種類くらいはありました。
その焼酎の説明は、
「揚げ物との相性が抜群」
「焼酎初心者の女性に大人気!」
といったものでした。
私は揚げ物であふれ返りそうなテーブルを見て、思わず「揚げ物との相性が抜群」の焼酎を注文し、焼酎を全く飲んだことがない妻は「焼酎初心者の女性に大人気!」の焼酎を注文しました。
さて、この2つの居酒屋の焼酎の説明の違いは何でしょうか?
まさに、前者は、作り手側、売り手側の目線で書かれた「自分の言いたいコト」であり、後者は買い手側の目線で書かれた「お客様の知りたいコト」ですよね?
POPに書くのは、「お客様の知りたいこと」、ぜひ意識してみて下さいね。
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