尼崎の創業支援税理士が教える!「1円単位で削減すべきコストとは?」 2018.08.21
こんにちは、創業支援税理士の香川晋平です。 以前に、弊社が関与していた会社の事務員からこんな相談がありました。 その会社の社長は非常にコスト削減にうるさい方だったのですが、事務員が130円のペン(事務用品費)1本を購入して、その精算書を社長に回したところ、社長は「100円ショップで買えるやろ!」と事務員を叱り飛ばし、この精算書を否決したとのこと。 |
事務員もなぜそんなに厳しく叱られるのか、よくわからず、弊社の担当者に電話で相談をしてきました。
その後、弊社への顧問料がもったいないとのことで関与が切れたので、社長の真意については定かではありませんが、正直、このコストの話は社長のセンスを疑いました。
なぜなら、30円のコストを意識させるために、事務員を混乱させ、弊社への電話代の方が高くついています。
しかも、その事務員に聞いたところ、近くに100円ショップがなく、100円ショップにこだわって買いに行くには、電車代が往復300円かかるとのことでした。
このような状況で、数十円のコスト削減をうるさく言うのは、ナンセンスと言わざるを得ません。
しかし、1円単位で削減を検討しなければならないコストも、実はあります。
それは、例えばコピー機のように、毎日毎日当たり前の様に繰り返し使われ、しかも、会議やセミナーの資料など1人分だけでなく、参加する人数分が必要になるなど、「掛け算的要素の強いコスト」です。
軽自動車で有名なスズキの鈴木修氏は、ご著書「俺は中小企業のおやじ」で次のように言われています。
「製造業は1円のコストダウンが生死を分ける。」
仮にスズキの売上高が3兆円、利益900億円とする。とても大きな金額であるが、これだけの売上・利益をあげるのに、300万台のクルマを販売している。
1台あたりの売上は100万円で、利益は3万円でしかない。
さらに、クルマ1台は2万点の部品からなっている。
すると、1部品あたりの利益は、わずか1円50銭にしかすぎない。
1部品のコストが1円高くなると、利益の66%が吹っ飛んでしまう。
逆に1部品で1円コストダウンができれば、利益は66%増える。
そこで、スズキでは「1部品につき、1円コストを下げよう」という取り組みを行っているそうです。
製造業に限らず、単価が低くて目立たないが、実は大量に発生しているコストがあります。
そういう掛け算的要素の強いものには、とことん「ケチ臭く」、1円単位のコスト削減に取り組んで下さいね。
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