尼崎の創業支援税理士が教える!「出資割合はどれだけ確保すべきか?」

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尼崎の創業支援税理士が教える!「出資割合はどれだけ確保すべきか?」 2016.02.26

こんにちは、創業支援税理士の香川晋平です。

前回は会社設立時の資本金の考え方について解説しました。

「資本金はいくらにしたらいいのか?」の記事はこちら

 

「資本金をいくらにするか?」も重要ですが、その資本金を「誰が」「いくらずつ」出資するかという出資割合の考え方も押さえておきたいところです。

そんな訳で、今回は出資割合について解説します。

香川 晋平

 

会社への出資を自分1人で行う場合は特に問題ありませんが、他の方にも出資してもらう場合には、ちゃんと理解しておかなければならないことがあります。

それは株主の権利です。

 

会社に出資した方は株主となりますが、主に3つの権利を有することになります。

1つ目は、会社の利益の分配を受ける権利、利益配当請求権というものです。

会社の所有者は出資者である株主なので、会社が稼ぎ出した利益は株主に帰属することになります。従って、会社が儲かった時には、「その利益を株主に分配しろ!」と請求できる権利を持つことになります。

 

2つ目は、残余財産分配請求権です。

会社が仮に解散をした場合、株主は持株数に応じて、解散処理をした後に残った会社の純資産をもらうことができます。

 

そして、3つ目は議決権です。

会社の最高意思決定機関である株主総会では、この議決権の割合により、重要事項が決定されることになります。

実はこの議決権のことを深く考えず、安易に他からの出資を受け入れてしまい、大変な目にあったという起業家も少なくありません。

私が過去に相談を受けた事例でも、ゲームのプログラマだった某起業家が、全く経営に関係のない人たちからの出資を安易に受け入れてしまったがばかりに、アプリを開発した途端にその会社から追い出されてしまったというケースがありました。

また、3人での共同経営ということで会社を設立し、出資割合も3分の1ずつにしていましたが、会社の成長に伴って3人の方向性のズレが大きくなり、重要事項が何も決められず、ずっとストレスを抱えながら経営をされているというケースもありました。

アップルの創業者であるスティーブ・ジョブズが、自分で作った会社から一度追い出されたという有名な話もあるくらいです。

そこで、持株割合に応じた株主の権利について、ここで解説します。

 

押さえておきたいポイント

出資割合は3分の2以上確保すべし。最低でも2分の1超

 

株主総会で決めるべき事項は、大きく分けると普通決議事項特別決議事項とがあります。

普通決議は、議決権を行使することができる株主の議決権の過半数を有する株主が出席し、出席した株主の議決権の過半数の賛成により成立するものです。

この普通決議が必要とされる事項としては、下記のようなものがあります。

・取締役の選任・解任

・監査役の選任

・会計監査人の選任・解任

・取締役・監査役の報酬決議

・配当などの剰余金の分配

・法定準備金の減少 など 

 

一方、特別決議は議決権を行使することができる株主の議決権の過半数を有する株主が出席し、出席した株主の議決権の3分の2以上の賛成により成立するものです。

この特別決議が必要とされる事項としては、下記のようなものがあります。

・合併、会社分割、株式交換、株式移転の組織再編

・事業の全部譲渡

・定款変更

・監査役の解任

・新株などの有利発行 など

つまり、

① 株主の持株割合を変化させる重要事項
② 会社の内容を変えてしまう重要事項
が株主総会の特別決議事項とされています。

 

それでは、起業家はいくらの持株割合を持つべきでしょうか?

常識的に考えれば、2分の1超は保有しないと行けないことは理解できるでしょう。

なぜなら、普通決議事項には、取締役の選任、解任の権利があります。

つまり、あなたが2分の1超を保有していれば、あなたが取締役から追放されるリスクはなくなるからです。

しかし、設立時に確保しておきたい持株比率は2分の1では不十分であり、3分の2以上を確保しておくべきでしょう。

3分の2以上あれば、特別決議もあなた単独で成立させることができるからです。

特別決議事項を見て、ピンと来なかった方もいるかも知れません。

しかし、

・会社が新たな事業を始めようとする時(目的変更)

・社名を変更する時(商号変更)

・決算日を変更する時(事業年度変更)

などは「定款変更」に該当し、この特別決議が必要となってしまうのです。

3分の2以上を持っていなければ、これらのこともすんなり決められないというリスクが生じてしまうのです。

 

 株主の権利

 

 そんなことから、出資割合は最低でも2分の1超。できれば3分の2以上を確保したいところでしょう

自分1人だけでなく、他の方にも出資してもらうという方は、一度、専門家に出資割合の相談をされてみることをオススメします。

もちろん、私どもでも出資割合の考え方については、しっかりとアドバイスさせて頂きます。

 

初回無料相談ですので、尼崎、西宮、伊丹、宝塚、大阪市西淀川区などの阪神間の起業家の方は、お気軽にご相談下さいませ。

 

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